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2015.05.30
Chord Qute HD用電源製作
毎度おなじみAMB Labsで個人輸入した電源基板
「SIGMA11」の3台目を製作しました。

今回はChordのパルスアレイDAC
「Qute HD」の強化電源として使いたいので、12V2Aの仕様。

Qute HDに付属しているスイッチングACアダプタの仕様は
12V0.6A DC出力の単電源なので、
表題のSIGMA11に限らず、
同様の条件を満たすDC電源があれば、そのまま置き換え可能です。

※この手の需要を見込んだ様々なガレージメーカーが、
ACアダプタと交換できるアナログ電源ユニットを販売しています。
僕がSIGMA11を気に入ってるところは
MOS-FETを使った電源回路の特徴らしい「ソフトスタート機能」。

電源投入時に極端な渦電流が流れないようになっているので、
安全装置が誤動作するリスクやポップノイズの軽減が期待でき、
トラブルが起こりづらそうな安心感があります。
(電源投入時にLEDが「ジワッ」と光るのも格好良い)

地味にSIGMA11の部品表一覧がアップデートされており、
従来比でキャパシタ容量が1.35倍程度に増えていました。

数時間の動作チェックを行い
安定した電圧が得られることが確認できたので、
早速QUTE HDと組み合わせて、音出しをしてみました。


電源を交換した直後、
「QUTE HDが覚醒した」と思えるような激変が!

…などという都合の良いことは起こらず、
「なんとなく良くなったような…?」程度の感覚。
おそらくブラインドテストをやっても当てられないと思います。
QUTE HD本体に電源レギュレーターやインダクタが入っていることから予想できましたが、
スイッチング電源で十分に性能が出せる回路構成になっているのだと思います。
実用面では電源スイッチの追加で使い勝手が良くなり、
従来比でグレードアップしているであろうという確信もあり、
作って良かった!という満足感は得られました。
「オーディオは電源が大事」と言われますが
お金をかければかけるほど良いという単純なお話ではなく、
ちょっとやそっとでは性能が劣化しない回路設計が大事、
という見方もあることを、あらためて意識させられます。
「SIGMA11」の3台目を製作しました。

今回はChordのパルスアレイDAC
「Qute HD」の強化電源として使いたいので、12V2Aの仕様。

Qute HDに付属しているスイッチングACアダプタの仕様は
12V0.6A DC出力の単電源なので、
表題のSIGMA11に限らず、
同様の条件を満たすDC電源があれば、そのまま置き換え可能です。

※この手の需要を見込んだ様々なガレージメーカーが、
ACアダプタと交換できるアナログ電源ユニットを販売しています。
僕がSIGMA11を気に入ってるところは
MOS-FETを使った電源回路の特徴らしい「ソフトスタート機能」。

電源投入時に極端な渦電流が流れないようになっているので、
安全装置が誤動作するリスクやポップノイズの軽減が期待でき、
トラブルが起こりづらそうな安心感があります。
(電源投入時にLEDが「ジワッ」と光るのも格好良い)

地味にSIGMA11の部品表一覧がアップデートされており、
従来比でキャパシタ容量が1.35倍程度に増えていました。

数時間の動作チェックを行い
安定した電圧が得られることが確認できたので、
早速QUTE HDと組み合わせて、音出しをしてみました。


電源を交換した直後、
「QUTE HDが覚醒した」と思えるような激変が!

…などという都合の良いことは起こらず、
「なんとなく良くなったような…?」程度の感覚。
おそらくブラインドテストをやっても当てられないと思います。
QUTE HD本体に電源レギュレーターやインダクタが入っていることから予想できましたが、
スイッチング電源で十分に性能が出せる回路構成になっているのだと思います。
実用面では電源スイッチの追加で使い勝手が良くなり、
従来比でグレードアップしているであろうという確信もあり、
作って良かった!という満足感は得られました。
「オーディオは電源が大事」と言われますが
お金をかければかけるほど良いという単純なお話ではなく、
ちょっとやそっとでは性能が劣化しない回路設計が大事、
という見方もあることを、あらためて意識させられます。
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2015.04.29
ChordのパルスアレイDAC Qute HDを購入

英国のオーディオメーカー Chordの小型USB-DAC、
Qute HD(中古品)を手に入れました。

当機の特徴は
FPGAを使った独自設計の「パルスアレイDAC」を採用しているという点で、
出来合いのDAC-ICを使わずにデジタル周りの処理を行う
デジタル版のディスクリート回路…に相当する技術らしい。

FPGAのプログラムにあたり専門の知識と技術力は必須ですが、
多くのユーザーに受け入れられる「良い音」を目指す民生用オーディオ機器の設計となると、
音作りの経験やセンスに基づいた、数値だけに囚われない感性も重要と思われます。
当機Qute HDは、
同社のハイエンド機に使われている技術を
小型化&簡素化することで価格を抑えた戦略的商品という立ち位置で話題をよび、
国内外で高い評価を得ているようです。
DSDのネイティブ再生に対応しているのが売りの一つですが、
僕は該当の音源を持っていないので…(宝の持ち腐れ)
中身を拝見。

実売価格に見合わない、かなり簡素な実装に見えます。

心臓部のFPGA。
デジタル周りの処理の大部分を賄っているそうです。


電源デカップリングに使われていた唯一のリードパッケージ電解コンデンサ、PanasonicのMシリーズ(標準品)。



電源レギュレーターLM317がケースにマウントされていて、
ケースが放熱機の役目を兼ねているようです。
アルミケースに触ってみると、体感で「気温+15℃」くらいの発熱があるので、夏場はアツアツになりそう。
電源は、いかにも頼りない、フツーの小型スイッチングACアダプター。


音出しにあたって、「ぺるけ式トランスUSB-DAC」のデジタルアウトを経由し、
光デジタル入力端子に接続し、スピーカー環境で試してみました。
※サンプルレート16bit/44kHzの音源再生時の赤い光

一聴して高出力で、ウォーム系で温かみのある第一印象だけど鮮明でもあり、
「低音から高音まで前に出てくるのにうるさくない」
「音場が広く定位も把握しやすい」という
今までに聴いた事がないような音。
僕が今まで使ってきたDACの中でも特にインパクトが強く、
価格とスペックだけの評価ではない、
聴感的にも優れたDACであることが理解できます。
手持ちのHEGEL HD10と比較すると音場表現の違いが大きく、
定位が近く、生々しいライブ感があり、低音から高音まで鮮明なQUTE HDに対し、
俯瞰的な表現で奥行きがあり、低音寄りで落ち着いた印象のHD10、といった印象。
わりと自己主張が強めなのに聴き疲れしないのが凄い所で、
僕の好みに合っています。
当機は2012年にリリースされた製品ですが
すでに2世代前の旧機種だったりします。
日本国内の販売価格はQute HDが13万円程度に対し
最新機種2Quteが22万円程度と幅がありますが、
いずれも欧州圏で990~995ポンドの固定価格で取り扱われていることから、
発売当時の「英ポンド/日本円」レートが国内価格に反映されていると思われ、
日本国内販売においては
「最も円高の時期に発売されたQute HDが一番お得」と考えることもできます。
Qute HDは片手で持てるほど小さなDACですが、
価格に見合った立派な音質と性能を持っている事がわかり、
コンパクトで高音質…な環境を目指している僕にとっても魅力的な製品と言えます。
当機の音が気に入ったので、
性能の底上げと使いやすさの向上を目指し、電源に手を加える事にしました。
次回に続く。
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