--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


2014.03.18

【Graham Slee Solo Ultra-Linear Diamond Edition】レビュー

昨年6月頃にGraham Slee Project公式で注文し個人輸入したヘッドホンアンプ、
Solo Ultra-Linear Diamond Editionについて書きます。

Graham Slee Projectとはイギリスのオーディオガレージメーカーで、
デスクトップ向けの小型アンプ類を主に製作し販売しています。
元々はスタジオモニター向けのアンプ類を製作していた方が立ち上げたブランドとの事。

国内ではあまり馴染みのないメーカーですが、中国をはじめとした海外では一定の知名度と人気があり、
欧州のオーディオ系イベントでGRADOやSennheiserブースのヘッドホンデモ用にGraham Sleeのヘッドホンアンプが採用されている実績があります。
また、過去にはSolo(旧ver)の中華クローンアンプ「SMSL SAP-100、SAP-3」あたりが国内で販売され、話題になったことがあります。
(※僕も2台のSOLOクローンアンプを手に入れましたが、どちらも当機と比較できるレベルではありませんでした…念のため)
solo_ul_de_029.jpg
僕が手に入れたSolo Ultra-Linear Diamond Editionは、
Graham Slee Projectがリリースしてきたヘッドホンアンプ、Soloシリーズの最新版で、
現在のフラッグシップモデルとなります。


仕様上の特徴としては、

・デスクトップ向けの小型ヘッドホンアンプ(W: 107mm x H: 50mm x D: 185mm)
・リニア安定化電源ユニット「PSU-1」と組み合わせて使用する電源+アンプ本体のセパレート構成
・入力はRCA2系統+ミュートスイッチ付きで、前面パネルのトグルスイッチで切り替え(ON-OFF-ON)
・ヘッドホンのインピーダンスに合わせたゲインコントロール機能(Headphone sensitivity volume control)
・低インピーダンスのインイヤーモニターにも対応している低ノイズ仕様


といったような内容で、汎用性の高さと普段使いの気軽さを重視している印象。
solo_ul_de_028.jpg
当機「Solo Ultra-Linear Diamond Edition」の名前の由来について。

開発者が「真空管アンプの音は素晴らしいが高価なので、もし真空管の特性を半導体で再現する事ができれば、良い音を安価で提供することが出来る」という考えのもと開発が行われ、
「真空管の特性を半導体で模倣した回路」のようなものを開発することに成功、
この回路は1940年代に生み出された画期的な真空管の「ウルトラリニア接続」にちなみ
「Ultra-Linearテクノロジー」と名づけられたそうです。

そして、この真空管模倣回路を使ったヘッドホンアンプがリリースされ
Ultra-LinearのSOLOということで、「Solo Ultra-Linear」という名前になりました。

その後、さらにリファインが行われ、
高感度のインイヤーモニター等にも対応できるようにさらなる低ノイズ化が図られた後継機種が
「Solo Ultra-Linear Diamond Edition」で、これが僕の手元にある機種となります。


真空管を模倣した回路を採用しているという売り文句に興味を惹かれたという点と、
Graham Sleeのポータブルヘッドホンアンプである「Voyager」の音がとても好きなので、据え置きの音も聴いてみたかった、という二点が主な購入動機です。


当機に電源スイッチは無く、
通電直後にポップノイズが発生するという悪い点があります。(ミュート状態で電源を入れれば防げるのですが)

公式では常時通電で使うことを推奨しており、
一年間通して使用し続けた電気代は18ポンド程度だそうなので
僕も、夏場以外は電源点けっぱなしにしています。
solo_ul_de_030.jpg
駆動は比較的エコなAB級駆動で、本体、電源ユニット共に発熱もなく、
LEDの光もごくささやかなもので、精神衛生的にも優しい仕様と言えます。


購入当時、僕の電子工作欲が制御不可能な程高まっていたので、
思わず電解コンデンサとケーブル類の総交換をしてしまったのですが、
余計な事をしてしまったかもしれません。
solo_ul_de_012.jpg
購入後、Panasonicのオーディオ用コンデンサとルビコンの低ESRコンデンサに交換しています。
solo_ul_de_022.jpg


Solo Ultra-Linear Diamond Editionの音について。

当機は広い音場感と高い分解能を両立した美音系のヘッドホンアンプで、
聴き疲れの少なさを意識した、わずかな味付けが感じられます。


音のバランスについて、
ヘッドホンの個性を殺さないニュートラルさがあり、
聴感上の色付けは非常に少なく、偏りのないフラットな傾向ですが
前段のDACの影響を強く受け、組み合わせにより大きく印象が変わります。

ウォームな味付けのDACを用意すれば、欧州アンプらしい滑らかさと温かさを感じる印象ですが、
モニター的な味付けの少ないDACを用意すれば、尖った音は痛くない程度に抑えられつつ、透明感のあるさわやかな音となる印象。
長い間当機の音傾向が掴みづらく、なかなかレビューが書けなかった理由の一つです。


どんな環境にせよ、
「広い音場感」
「上品な音」
「高音も良く伸びるけど、ギリギリの所で刺さらない」
「音の押し出しが控えめ」

という個性が残り、聴き疲れの無さ、ストレスの無さを意識したチューニングがされている印象。

上記のような味付けから、どんな音源も粗をマスクして上品に聴かせてしまうという傾向があり、
僕の手持ちのヘッドホンに例えると、AKGのK702(K701)の音のイメージにそのまま当てはまる印象。

これはそのまま弱点とも取ることができ、
力強さや勢いが不足しており、荒々しく激しい表現が苦手と言えます。


ヘッドホンとのマッチングについては特に機種を選ばない印象で、
600ΩのヘッドホンDT880 E/600から16ΩのイヤホンSennheiser IE8まで、
機種を選ばずストレスなく使うことができます。
詳しい仕組みはわからないのですが、インピーダンスマッチングの機能が働いていて、
どんな機器でも9時前後の位置で丁度良い音量となるように設定されています。

ボリュームはアルプスの汎用品が使われていますが
選別されているらしく、最小位置近辺でもギャングエラーがありません。
高能率のイヤホンで聴いてみるとボリューム最小位置でもわずかに音が聴こえるので、補正抵抗が入っているのかもしれません。(ヘッドホン出力部のすぐそば、L+GND、R+GNDの間に抵抗が入っているのですが、これかな?)

イヤホンにも対応しているという公式の説明は伊達ではなく、
僕の手持ちで最もノイズを拾いやすいアルティメットイヤーズのTF10を接続し、ボリュームを思いっきり上げてもノイズが聴こえません。
今まで多くのヘッドホンアンプの音を聴いてきましたが、ノイズの少なさという点において並ぶものがありません。


購入当初、Solo Ultra-Linear Diamond Editionには唯一無二の個性的な濃い音を期待していたので
最初に音を聴いた時の普通っぽさ、特徴の薄さにはガッカリさせられました。

しかし、当機を一週間ほど使い続けた後、元々愛用していたヘッドホンアンプに戻してみたら
音の広がりが欠けており、団子状になって聴こえたり、
定位がうわずり気味で不明瞭だったりと、それまで気にならなかったことが気になるようになってしまいました。

人の耳は贅沢なもので、
音のグレードアップには気付きにくく、音のグレードダウンには敏感という性質があるというのは自覚してましたが、ここまでとは…。

現在、当機は僕のリファレンスヘッドホンアンプとなっています。
特に、とても広い音場表現、透明感がありつつも適度に刺激を排除した音傾向に由来する聴き疲れの無さと爽やかさが心地よく、お気に入りです。

僕が注文した当時のレートでは8万円弱の価格でしたが、
2014年3月現在、Graham Slee公式による値上げや、円安と英ポンド高の影響で10万円前後となってしまい
なかなか人に勧めづらい状況になってしまったのは残念です。
solo_ul_de_026.jpg
同価格帯、10万円前後の製品で当機より優れた性能を持つアンプは勿論あると思いますが、
「音の良い小型据え置きヘッドホンアンプ」というのは相当に限られていて、
僕のように「設置スペースに余裕がないけど音に妥協したくない…」という考えの方には一考の価値がある製品だと思います。
スポンサーサイト

2013.08.07

【Graham Slee Solo Ultra-Linear Diamond Edition】禁断の改造:2

休日に、Soloに接続するためのケーブル一式を自作しました。

130804_008.jpg

以下、製作レポートになります。



先日、電解コンデンサを交換してしまったGraham Sleeのヘッドホンアンプ、
Solo Ultra Linear Diamond Editionです。
solo_ul_de_022.jpg
中身の見た目は頼りないですが、音質は文句なく素晴らしく、
毎日のリスニングが楽しみで、気に入っています。

ここまでやったら、出来る事は全てやりたい!
と思ったので、今度はケーブル類の見直しをすることにしました。
130804_000.jpg
当機を使用するために必要なケーブル類は三種。
・メガネ型電源ケーブル
・3P DIN入力のDCケーブル
・ラインケーブル

となっております。

ラインケーブルはLava Mini Soarを使った自作品ですが、他は購入時に付属していたもので、
ごく普通のタフピッチ銅の汎用ケーブルのようです。(DCケーブルは手作りのようですが)
今回は、これらのケーブルを交換することにします。


まず、メガネ型電源ケーブルをどうするかですが、
色々迷った末、過去に僕が自作した…けど使っていない電源ケーブルを流用し
自作メガネケーブルとして再利用することにします。
130804_003.jpg
この線材はオヤイデのL/i 15 OFC。
非常にやわらかく、また細身なので取り回しが良いOFC線です。
130804_004.jpg
4芯をそれぞれ束ねて2芯にしてから接続する仕様のケーブルなので、
今回のメガネ電源ケーブル製作にぴったりです。

電源プラグに特にこだわりはないので、現在取り付けられているパナソニックのWF5018をそのまま流用。

今回の製作にあたっては、上記の3Pインレットをメガネインレットに交換するだけで良いのですが、
大きな問題にぶち当たりました。

どうやらオーディオ界隈ではメガネ用インレットは需要がないらしく、ほとんど売られていないのです。

手頃に安く手に入るのがこのマル信無線のインレットで、
秋葉原などの部品屋さんで、100円で売られています。
130804_001.jpg
しかし、ご覧のとおり芯線を半田付けする機構が備わっているのみで、
ケーブルを圧着して固定する機能がありません。

また使用できる線材も細いものに限られる事から、
強いテンションがかかる可能性がある電源ケーブルに使用するプラグとしては、大きな不安が残ります。



そこで、迷った末に大枚はたいて買ったのが、
フルテックのメガネインレット、FI-8NGです。
130801_001.jpg
2013年夏現在、一般的なお店で手に入る唯一のメガネインレットです。
金メッキタイプのFI-8NGと、ロジウムメッキタイプのFI-8NRがあります。

さすが高いだけあって精巧で、信頼性の高い作りです。
無駄に芯線固定ネジ用の六角レンチまで付属していました。
130801_002.jpg
コレットチャック方式による芯線二段階ロック機能と、
ケーブルの太さに合わせた3段階のスペーサーが用意されており、至れり尽くせりです。
130801_005.jpg
比較してみると、作りの差がよくわかります。
130804_002.jpg
良い作り相応に値段も良く、
このフルテックのFI-8NGは3200円でした。(タカチのHEN型放熱ケースが買えてしまう…)

正直、こんな高いインレットを買うくらいなら
完成品のケーブルを買ったほうがいいんじゃないか?と何度も迷いましたが、
「自作したほうが愛着が湧くだろう」と自らに言い聞かせ…。



DCケーブルは定番オヤイデのAC/DC用PCOCCケーブルを使って自作します。
130728_002.jpg
DINプラグはスイッチクラフト製のものを個人輸入し、
DCプラグはオヤイデで一緒に買ったものです。
130728_003.jpg


ラインケーブルの製作にあたっては、
「長く愛用できる、良いものを作ろう」という考えで、
予算を無視して使いやすさと質の良さを両立した材料を選びました。
130804_005.jpg
線材はORBのJ7、プラグはフォルテシモオーディオのRCA-PKSHを選択。

ORBのJ7は導体、シールド共に6N銅を使用しているというのが売りですが、
それ以上に、「非常に柔らかく、取り回しが良い」ことが購入の動機となりました。
こんなにしなやかな切り売りラインケーブルを他に見たことがなく、
決して安い買い物ではありませんでしたが、
かねてから使ってみたいと思っていた線材でした。

このケーブルはヨドバシカメラ新宿本店で1m/1500円程度の価格で取り扱われています。
今のところ他のお店で取り扱っている事を見た事がありません。

フォルテシモオーディオのプラグ類は全て、
RCAジャック取り付け後にハウジングを回して固定する「ロック式機構」を備えています。

食いつきが強すぎてRCAジャックにダメージを与えてしまったり、
逆に食いつきが緩すぎて信頼性に欠ける…などという心配がないので、
長期的に見て安心して使うことができます。
130804_006.jpg


そうして出来上がったケーブル類がこちら。
130804_007.jpg
線材には全てナイロンチューブをかぶせ、統一感を狙っています。
(元の線材の色が気に入らないというのもありますが…)

Soloに取り付けてみました。
130804_009.jpg
なかなか格好いい仕上がりになったんじゃないかな?(自画自賛)

ただ、フルテックのメガネプラグは実際に取り付けると不恰好だったり。
130804_010.jpg
気になる隙間が…

ともあれ、これでさらにSoloで音楽を聴く楽しみが増えました。

このようにDIYを行うことで既成品に自分なりのアプローチを追加出来るというのは相変わらず嬉しいもので、
電子工作の楽しさ、嬉しさを改めて実感する次第です。



ついでに、
以前製作したAMB Labsのγ2 DACとσ25電源ユニットを接続するDCケーブルが短すぎたのが気になっていたので、
余ったケーブルで接続ケーブルを再作成しました。
amb_sigma25_036.jpg



左が旧、右が新。
130728_005.jpg

以前より長くしたので、背面の見た目は微妙ですが…
130728_006.jpg
これでようやく正面パネルの位置を揃えることが出来て満足。
130728_007.jpg



Posted at 01:38 | DIY関連 | COM(0) | TB(0) |
2013.07.30

【Graham Slee Solo Ultra-Linear Diamond Edition】禁断の改造:1

先日手に入れたGraham Slee Projectのヘッドホンアンプ、
Solo Ultra-Linear Diamond Edition。
solo_ul_de_020.jpg

■到着記事はこちら
【Graham Slee Solo Ultra-Linear Diamond Edition】到着レポート


solo_ul_de_012.jpg
このような貧相な中身に不安感はありましたが、
音質は文句なく良く、
聴きこむほどに非常に高い性能を持っている事がわかってきました。

ちなみに当機は、取扱説明書に「72時間はバーンインしてね!」と書いてあります。
これは、電解コンデンサの自己修復が進む頃に音が落ち着いてくるよ!という事なのでしょう。




しかし、72時間待たず電解コンデンサを交換してしまいました。
solo_ul_de_022.jpg
我慢できずにやってしまった…
取り扱いが容易な片面プリント基板なので、交換も危なげなくできました。

電解コンデンサの交換にあたり、
素人考えで最高級のものを全力投入!…というのはナンセンスすぎるので、
あくまでGraham Sleeの音作りから大きく逸脱しないよう、
過去のSoloの写真や、
ポータブルアンプVoyagerに使われているものを参考に、銘柄を選択しました。

電源デカップリング用のコンデンサは、ルビコンの低ESR品、ZLHに交換。
solo_ul_de_023.jpg
ちょうど仕様に沿った耐圧&容量のものが秋月電子で売られており、ありがたい…!

他の部分は、Panasonicのオーディオ用コンデンサ、AMXに変更しています。
solo_ul_de_024.jpg
このコンデンサ、国内ではGinza Dropsで注文することができますが、
低耐圧の小型サイズのみ取り扱いとなるため、
この交換にあたり、レオコムで注文し海外から取り寄せてもらいました。(送料が高く付いた)

もちろん、容量、耐圧はオリジナルに準拠していますが、
横倒しになっている大きな電解コンデンサ、
ここだけはSolo SRGⅡやSolo UltraLinear(無印)の内部写真と同じように、
1000μFから、2200μFに容量を増やしてみました。
solo_ul_de_025.jpg
耐圧も35Vから50Vにアップしています。

完全な自己満足ですが、見栄えも良くなって嬉しい!
まずは、バーンインをやり直さねば…。

Posted at 00:57 | DIY関連 | COM(0) | TB(0) |
2013.07.23

【Graham Slee Solo Ultra-Linear Diamond Edition】到着レポート


10日以上前となりますが、
注文していたGraham Slee Projectのヘッドホンアンプ、
Solo Ultra-Linear Diamond Editionが到着しました。

購入価格は、
VATを抜いてもらって本体515ポンド、送料45ポンド(高い!)=560ポンド程度となります。
さらに到着時に2000円弱の関税を取られたため、
日本円にして9万円弱のお買い物。(僕のオーディオ歴最高額大幅更新)

決して安い買い物ではありませんでしたが、
少しずつ積み立てていたオーディオ資金と、不使用のオーディオ機器を処分した差額で工面することが出来ました。
ああ、ボーナスほしい…(もらったことがない)

当機に興味を持ったのはポータブルアンプのVoyagerの音がとても気に入っているからですが、
購入の決め手となったのは海外記事で見つけたUltra Linearレビュー記事に書かれていた開発者のコメントでした。
適当に要約を試みると、

■私は昔から真空管の音が好きで、ソリッドステートでこのような音を再現してみたいと思っていた。(ほとんどの人は不可能だと思うでしょうが)
■良い真空管アンプは高価ですが、半導体アンプならば安価で提供することが出来る。
■我々は2年の研究成果を経て、半導体だけで真空管の特性を模倣することに成功した。
■この技術革新を往年のウルトラリニア接続の技術から引用し、「Ultra Linear」と名付ける。


といったような、ちょっと大げさな事が書かれています。
(適当な要約なので違うところもあるかもしれません)

どこまで信頼できる情報かは置いておいて、
音創りの方向性、コンセプトがはっきりしているGraham Slee Projectに好印象を抱きました。
ガレージメーカーだからこそ、このようなニッチな追求ができるのでしょうね。


フラッグシップである当機には、
ヘッドホンアンプ本体に加えてPSU1という外部接続用の安定化リニア電源ユニットが付属しています。
solo_ul_de_004.jpg
シンプルな装いですが、ケース、印字共に質が良く、清潔感のあるデザインです。

本体サイズは「W: 107 x H: 50 x D: 185 (mm)」 とコンパクトで、
僕の狭い部屋に置くには丁度いいデスクトップアンプ。

また、このケースはイタリアのオーディオメーカーであるM2TECHがリリースしているhiFace Evoなどと同じタイプのケースで、EU圏で出回っているユニバーサルケースのようです。


電源を入れてみると、
黄緑色のLEDがささやかに光ります。
solo_ul_de_020.jpg
ポータブルアンプのVoyager同様の低い光量で、
ギンギラ眩しい中華系アンプとは対照的です。

背面は2箇所のライン入力、DCジャックのみ。
solo_ul_de_005.jpg
電源スイッチはないので、タップ側で管理する事になります。

裏面は安っぽいゴム足と、手書きのシリアルナンバー付きシールが貼られていました。
solo_ul_de_006.jpg

安定化リニア電源ユニットのPSU1です。
solo_ul_de_008.jpg
給電はメガネタイプの電源ケーブルを使います。

電源ユニットを通り、
3PのDINプラグから、2.5mmのDCプラグを介して24Vの安定した直流電圧をSolo本体に送り届ける仕組みです。
solo_ul_de_007.jpg
このユニットの電圧仕様は115Vですが、
東日本の100V50Hzにも対応しています。(Graham Slee公式より返答頂きました)
実際に測定してみましたが、安定した24Vの出力が得られているので一安心。

電源ユニット裏面のゴム足の裏にネジがあるのが見えるので、頑張れば内部を確認出来そうなのですが、
若干のリスクを感じたので止めました。


Soloの中身は、六角ネジを外したら簡単に見ることができました。
solo_ul_de_012.jpg
こんな貧相な中身ですが、米国圏では1000ドル以上の価格で売られている、
れっきとした高級ヘッドホンアンプです。

前機種の「Solo Ultra Linear」よりノイズを低減した改良が行われていることは知っていましたが、
想像以上に中身の見た目が違っていました。


コストダウンの影響と思いますが、
電解コンデンサは全てForeverというメーカーの汎用品が使われています。
solo_ul_de_011.jpg
(せめてオーディオ用コンデンサの一本くらいは混ぜてほしいものです。)

正面側を裏から。
solo_ul_de_017.jpg
ボリュームに錫メッキ線が半田付けされており、アースラインにつながっています。
いかにもガレージメーカーらしい手作り感。

背面側を裏から。
solo_ul_de_016.jpg
中央のネジ止め部分からアースが落としてあり、
ノイズ対策の最適解といわれる一点アースが当機の特徴の一つとなっています。

中央の黒い塊、
当機Solo Ultra Linear Diamond Editionの核部分。
ここにGraham Sleeの研究成果が詰まっています。
solo_ul_de_013.jpg
黒い樹脂で機密化されているため、内部は確認できません。
この写真では判別は難しいですが、
よく目を凝らしてみると、オペアンプ2個といくつかの抵抗器が透けて見えますが、他にも何かありそう。

基板裏面。
solo_ul_de_018.jpg
Solo SRGⅡと同じ基板が使われています。

やはり裏面にも部品が隠れていました。
solo_ul_de_019.jpg
ポータブルアンプのVoyager同様、オペアンプ近辺に積層セラミックコンデンサが取り付けられています。


実際に音を聴いてみた第一印象ですが、
僕が今まで聴いてきた数十台のヘッドホンアンプの中でも
文句なくトップクラスの音質で、
特に音場の広さ、分離の良さが際立っています。

音質傾向は想像していたよりはハッキリとしたタイプですが、
高音の痛さは巧みに抑えられており、聴き疲れの無さを意識した音作りがされているようです。

そして、当機はぺるけさん設計の
FET差動ヘッドホンアンプとかなり似た傾向と感じます。

FET差動ヘッドホンアンプの音を聴いた時に、見た目からは想像できない高品位な音に
「音は設計で決まるんだな」と、言葉でなく心で理解したものですが、
当機Solo Ultra Linear Diamond Editionにも同様の説得力が感じられます。

まだまだ少ししか使用できていないので、
もう少し聴きこんでみたら、改めてファーストインプレの記事でも書いてみます。



ここからは雑記ですが、
当機の到着と同時期に僕の部屋のエアコンが壊れてしまうという不幸があり、
ヘッドホンで音楽を聴ける状況ではなく、
予定していたブログの更新が大幅に遅れてしまいました。

先日、エアコンを買い換えて、
取付工事をしてもらったおかげで、快適に音楽鑑賞が出来るようになりました。

エアコンが壊れている事がわかっていたら、エアコン買い替えの出費を優先していたので
若干の後悔があったのは事実ですが…。

ともあれ、
夢に出るほど欲しかった憧れのヘッドホンアンプなので、
実際に手に入れることが出来たのは素直にうれしいです。

できれば当機をヘッドホンアンプスパイラルの終着点にしたいと思っていますが…どうなるかな。

当機は幸いにして半田付けのやり直しがしやすい片面プリント基板なので、
地味な汎用コンデンサを全て取っ払って、高品位のコンデンサに交換したり、
電源ケーブルなどを交換してグレードアップをはかって楽しんでいきたいと思います。

2013.07.04

Graham Slee Solo Ultra-Linear Diamond Editionを注文

イギリスのガレージオーディオメーカー、
Graham Slee Projectのヘッドホンアンプ、
Solo Ultra-Linear Diamond Editionを注文しました。

■公式ページはこちら

Soloといえば中国で多くのクローンアンプが作られていることで有名で、
国内ではSMSLのSAP-100、SAP-3が有名です。

このSoloというヘッドホンアンプ、リリースから年月を経て中身が変わっているようで、
僕がネットで調べて確認できた部分のみ抽出すると、

■Solo Mark III
■Solo 2004
■Solo SRG
■Solo SRGⅡ
■Solo Ultra-Linear
■Solo Ultra-Linear Diamond Edition


とバージョンアップしており、
Smslが販売しているものは、これらよりも古いバージョンのコピーのようです。
sap100_003.jpg
また、
僕がTaopaoの輸入代行で手に入れたNA6というヘッドホンアンプは、Solo SRGⅡのコピーです。
NA6_b04

Graham Sleeで現在取り扱っているヘッドホンアンプは4種類で、
エントリークラスの「Novo」
ミドルクラスの「Solo SRGⅡ」
フラッグシップの「Solo Ultra-Linear Diamond Edition」
ポータブルアンプの「Voyager」です。

また、Novoの自作用キット「DAK Novo」というものもあります


電源は、24VDCのスイッチングACアダプタを基本としますが、
オプションで「PSU1」というリニア電源ユニットを追加することができ、予算に合わせた選択が可能です。

※僕が注文した「Solo Ultra-Linear Diamond Edition」には、このPSU1ユニットがセットに含まれています。


僕にとって高価なお買い物となりましたが、
長期間の下調べと地固めをした上での決心です。

当機に興味を持った理由ですが、
・ポータブルアンプVoyagerの音がとても気に入っており、当機も僕の好みにあっていそう
・僕の狭い部屋に置くには理想的なコンパクトサイズ
・中途半端なクローンアンプを手に入れたことで、本物が欲しくなってしまった

などが挙げられます。

Graham Sleeのヘッドホンアンプの音質傾向ですが、
海外レビューによると、全機種揃って「中低音を主体とし、ウォームで温かみがあり、ボーカルが美しい」という共通の特徴があるようです。
Novoの音を標準として、Solo SRGⅡは音質傾向はそのままに1ランク上の音質、
Solo Ultra-Linearは不足気味の高音を補いバランスを取りつつ、全体の性能底上げ…といった感じのよう。

Solo SRGⅡはMusical fidelityのM1HPAの音によく似ている…というレビューも見られます。

ポータブルアンプのVoyagerも同様の、ウォームで心地良い音質傾向であることから、
Graham Sleeのコンセプトが見えてきます。


しかし、このGraham Slee Projectという会社、大して宣伝もしていないようですし、
正直な所、取り扱っている商品も値段と中身が釣り合っていないように見えます。
その割に、Head-fiを始め海外ではフォロワーが多く、評判は良いようです。

レビューを漁るうち、
Graham Sleeのアンプが一定の支持を得ている理由が見えてくるかのような記事が見つかり、
僕もそのコンセプトに共感を覚えた…というのが最終的な購入動機に繋がっています。
その内容については、到着後に…。


早ければ週末頃に到着するようで、今から楽しみです。

Posted at 03:02 | 雑記 | COM(0) | TB(0) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。