--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


2014.02.05

Headstageのポータブルアンプ Lyrix Pro Totalの中古品を衝動買い

海外のガレージオーディオメーカー、Headstageの少し古いポータブルヘッドホンアンプ、
Lyrix Pro Totalの中古品を手に入れました。
eイヤホンで6000円ほどで売られていて、以前からとても聴いてみたかった機種だったので衝動買い。

過去の情報を調べてみると、
2006~2008年頃に一部の国内オーディオマニア達で盛り上がっていたポータブルヘッドホンアンプブームの中
RSAやHeadamp、Meier Audioなどと共に人気があったメーカーの一つで、
特にコストパフォーマンスが高いミント缶ヘッドホンアンプを販売していた事で有名だったそうです。

現在ではArrowという超薄型のアンプのみを製作・販売しています。
あくまで個人が少数ずつ製作している体制らしく、到着まで相当待たされるとか何とか。(一年間以上待たされたといった書き込みを見かけた事もありますが、今では最新バージョンのリリースに向け準備中のようです)

当機Lyrix Pro Totalは2007年頃に販売されていた「Lyrix」シリーズの最終モデルで、
USB-DAC機能付きの「Lyrix Pro USB Total」からDAC機能を省いた仕様。
lyrix_pro_total_001.jpg
無骨な外観が僕好みです。

当機はそれなりに酷使されていたらしく、
全体的に小傷や汚れが多く、DCジャックの中に埃が沢山詰まっていたり、お世辞にも美品と言えるものではありません。
(お掃除しましたが、まだ薄汚れてます)

ポータブルアンプとしては中型のサイズとなりますが機能が豊富で、
バスブーストスイッチ、ゲイン切り替え、クロスフィード機能に加えて
ACアダプタ接続によるバッテリー充電機構まで備えています。(監視機能付き)
lyrix_pro_total_002.jpg
このクロスフィードスイッチの回路がMeier Audioのコピーということで揉めたことがあるらしい。

ボディはHammondのプラスチックケースで出来ていて、フロントパネルのみアルミ製。
ケースのコストを抑えることで低価格を実現しているようですが、それを含めても定価149ドルという安さには驚きます。

サイズ比較。左から二番目がLyrix Pro Total。
Corda 2MOVEとほぼ同じサイズですが、プラスチックケースで出来ているので軽い。
(ただし、プラスチックケースのアンプはスマートフォンなどから発生するノイズを盛大に拾ってしまう弱点が…)
lyrix_pro_total_003.jpg

当機は9Vのニッケル水素充電池一本で動作する仕様で、
バッテリーの劣化などを心配する必要がないなど、色々なメリットがあります。
lyrix_pro_total_004.jpg

14-18vの安定化DC出力を持つACアダプタで電池の充電が出来、
充電中は緑色のLEDが点灯し、充電が終わると消灯されDC出力が切り離される仕組みのようです。(便利)
lyrix_pro_total_009.jpg
ニッケル水素電池以外で駆動する事も考慮してあり、
基板に実装されたスイッチで充電機能をオフにすることもできます。

中身を拝見。
lyrix_pro_total_005.jpg
電源部コンデンサのニチコンFine Gold(16V 1000μF)が目を引きます。
オペアンプはソケット式となっており、増幅部にAD8397、GND用にLM6172が使われていて本格的です。
lyrix_pro_total_007.jpg
右半分はDAC用の回路ですが、当機には省かれています。

充電監視用のICと思われるものや、
隠れていて見えない場所にクロスフェード、バスブースト用の回路などが実装されているようです。
lyrix_pro_total_008.jpg

実際に外に持ち出して聴いてみました。
iPod nanoからのラインアウトからの2段重ねで組み合わせ、
IE8、10PROなどの高能率なイヤホンで聴いています。
lyrix_pro_total_010.jpg
(同じくディスコンのHosa HDS-701と合わせてオールドスタイル)

まず、「骨太」「低音重視のドンシャリ」という第一印象を持ちました。
繊細さよりも楽しさや迫力を重視したタイプで、雑音の多い外で聴くには丁度良い、好ましい個性のあるヘッドホンアンプだと感じます。

聴感上、性能から音の傾向まで、CORDA 2MOVEにかなり良く似ています。
使われているICは違うし、回路も同一ではないと思うのですが不思議です。


2MOVEと比較するとローゲイン、バスブースト機能オフの状態で「ゲインが高い」「精密さが少し劣る」「ノイズが少しだけ多い」「より低音寄り」「ギャングエラーがあり音量調整が難しい」という印象があり、
充電出来る点、本体が軽い点は良いけどアンプとしての使い勝手はいまいち。
これ以上低音とゲインが増えたらまともに音楽を楽しめるようなレベルではなくなるのではないか、と思いました。

また、Meier Audioのアンプ同様、当機もクロスフィードスイッチの効果の実感はほぼ無く、意味のない機能だと感じました。

公式ページ等で写真を確認する限り
「Lyrix」というアンプは据え置き向けのヘッドホンを外で聴くという用途を想定し設計されていると思われ、元々DAP直挿しでも音量が取れるように作られている高能率のイヤホンを接続する事を想定していないのかもしれません。

しかし、細かい不満点を差し置いてもこれほどの機能と音を持ち「定価150ドル」というのは
あまりにも安く、とてもコストパフォーマンスが高い製品だと感じました。

当機Lyrix Pro Totalは
外で音楽を聴くときイヤホンしか使わない僕にとっては若干ピーキーすぎる仕様で
決してメインで使えるアンプではない…というのが正直な所ですが、
僕がヘッドホンアンプというものに興味を持った最初期から気になっていたアンプを手に入れる事ができたのがとても嬉しいです。
スポンサーサイト

2013.11.14

Meier-Audio Corda 2MOVEを入手

ドイツのオーディオメーカー、Meier Audioのポータブルアンプ、
CORDA 2MOVEの中古品を手に入れました。
2move_000.jpg
オークションで安く出品されていたため、いわゆる衝動買い…。


当機CORDA 2MOVEは、現在発売されているポータブルアンプ、
STEPDANCEシリーズの旧世代となるCORDA MOVEシリーズの第二弾で、
2008年頃に発売されていたモデル…とのこと。
2move_001.jpg

前面パネル。
左からライン入力ジャック、クロスフェードスイッチ、ヘッドホンジャック、スイッチ付ボリューム。
2move_003.jpg
ミニプラグジャックが前面パネルよりも数ミリ奥に配置されており、
イヤホンケーブルを不意の事故でひっかけてプラグが抜けた時などに発生する強いテンションでアンプ本体にダメージを与えないように、わずかに余裕を持たせているそう。

国内外のブログなどを読む限りでは、
この調整が原因で一部のプラグがしっかり刺さらなかったりする事があり、不評だったようです。
後継機種の3MOVE以降では廃止されています。

僕の手持ちのイヤホンのプラグはどれもしっかり刺さってくれるようなので、一安心。


背面。
USB-DAC機能と外部電源供給機能があります。
2move_004.jpg

僕の手持ち、CORDA STEPDANCEとサイズ比較。
2move_005.jpg
どちらも基本は9V電池一本で駆動する仕様です。

基板サイズは完全に同一ですが、2MOVEのほうが少し長い。
STEPDANCEは背面パネル裏側が立体的に加工されており、サイズを限界まで小さくする工夫が見られます。
どちらのケースも非常に分厚く作られており、過剰なまでの頑丈さを誇ってます。
(そのため結構重みがあります)

2MOVEの中身拝見。
2move_006.jpg
相変わらず中身ギッシリで、た、たまらん…。
2move_007.jpg
右半分はDAC回路のスペースのようです。
2move_008.jpg
基板に配置されている3つのジャンパーピンで、
それぞれカレントモード(ロ-&ハイ)、USB-DAC機能の仕様、ゲインの変更が出来ます。
2move_009.jpg
なんと、USB端子の半田付けが漏れていました。
2move_010.jpg
STEPDANCEもですが、コストカットによる影響と思われる若干の品質管理の甘さを感じます。

裏面。
2move_011.jpg
DACチップはPCM2702。
2move_012.jpg
USB電源を昇圧するためのICのようです。
2move_013.jpg
メインの増幅にはアナログデバイセズの高級オーディオ用1回路オペアンプ、AD8610が使われていました。
2move_014.jpg
STEPDANCEとの比較。
2move_015.jpg
2move_016.jpg


電車通勤のお供に、
当機2MOVEとiPod nanoの組み合わせで一週間ほど使ってみました。

音質傾向はとにかく骨太で音の圧力が強く、低音がモリモリ前に出てくる印象。
僕が愛用しているIE8など、元々低音が豊かなイヤホンと合わせると過剰とも思える暑苦しさを感じることができます。

非常に分厚い音調ながら
十分に高い分解能と、豊かな音場表現を持ちあわせており、
聴いていて楽しい、良いヘッドホンアンプだと感じます。

繊細さや滑らかさとは相反するタイプの音傾向なため、
生演奏ソースとは相性が良くなさそうな印象がありますが、
テクノを筆頭としたインスト系打ち込み音源とは非常に良く合う印象。

STEPDANCEと比較すると、まるで別のポータブルアンプといっても良く、
音の厚みと豊かな低音で楽しく聴かせてくれる2MOVEに対し
非常に高い分解能とスピード感が癖になる、音の合法ドラッグSTEPDANCEといった感じ。

後継機種のSTEPDANCEとは随分音イメージが違うので驚きましたが、テクノに合うヘッドホンアンプ…というイメージでは共通しており、
テクノ大国ドイツのオーディオメーカーが作るポータブルアンプ…という目線で見てみると妙に納得出来るものがあります。(僕の勝手な妄想ですよ!)

余談ですが、
同じくドイツのオーディオメーカーであるウルトラゾーンのヘッドホンも、テクノ向きという印象があります。


使い勝手について。

ボリュームはアルプスのスイッチ付きタイプ、RK097が使われており
ローゲイン設定であればギャングエラーのない音量位置でストレスなく音楽を聴く事ができました。

前面パネルについているクロスフェードスイッチの効きは相変わらずごく僅かなもので、
基本ONで良いと思います。
(音源によっては違いがわかりやすいのですが)


STEPDANCE同様、電池持ちはあまり良くなく、
ハイカレントモードで駆動する場合は18mAの電流消費となるため
Nexcell 8.4V 220mAhのニッケル水素電池で駆動した場合、
10時間くらいで電池切れとなる計算。

また、ケースの厚みからくる見た目以上の重量感には所有満足感こそ得られるものの
毎日気軽に持ち歩くには若干のネックとなっている印象。


僕の手持ちのポータブルアンプの中で比較すると、AMB LABのmini3が最も近い音傾向ですが、
俯瞰的に見て、純粋な音質という点のみにおいては2MOVEのほうが優れています。
しかし、mini3はクレジットカードサイズのコンパクトさに加えて充電機能が備わっており、ポータビリティという点で強いアドバンテージがあるため、
総合的に見てどちらが優れているか…というとまた話が違ってきて、こればっかりはユーザー毎の価値観によって良し悪しが決定される所だと思います。


このように音質と使い勝手の兼ね合いで悩んだりするのも、ポータブルオーディオの悩ましい所であり面白い所ですね。

2013.09.10

Ray Samuels Audio The Tomahawkを入手

Ray Samuels Audioの小型ポータブルアンプ、
The Tomahawkの中古品を購入しました。


Ray Samuels Audioは米国のガレージオーディオメーカーです。
ここで説明するまでもありませんが、
このメーカーは日本国内では「SR-71A」などのポータブルアンプが有名で、
今のポータブルアンプブームの立役者とも言える
非常に高い人気を誇っています。
中古市場の流通も活発で、今でもこのメーカーのアンプが高値で取引されているのをオークションやオーディオ店の店頭で確認することができます。

当機、The Tomahawkの特徴としては、

・イヤホン専用のポータブルアンプ
・単4電池2本で数百時間駆動できる超省エネ仕様
・非常に小さく、軽量である


という割り切った仕様が面白く、興味をそそられました。
また、当機はポータブルアンプブームのさきがけとなった銘機であるとの事。


時を経て、色々なメーカーから新しいポータブルアンプがリリースされていくうちに
相対的に評価が下がっていったそうですが、
僕にとってはこれがファーストコンタクトなので新鮮です。


サイズは僕の手持ちのポータブルアンプの中でも最小、最軽量。
RSA_Tomahawk_009.jpg

外観。
RSA_Tomahawk_002.jpg
「出来の良い工芸品」または「美術品」といった印象の美しい外観で、手に取って納得のクオリティ。
日本人好みのツボをついてます。
RSA_Tomahawk_003.jpg
左から電源スイッチ、ヘッドホンジャック、ライン入力ジャック、ボリューム、LED。
撮影が下手なのでヘアライン加工が荒々しく見えますが、
実物はもっと細かいです。

裏面。
左にゲインスイッチがあって、1倍と4倍を切り替えることができます。
RSA_Tomahawk_004.jpg
左右のナットを取り外して電池を交換する仕様です。

中身拝見。
RSA_Tomahawk_005.jpg
Ray Samuels Audioの設計思想の象徴と思われる、
15000μFの超特大容量デカップリングコンデンサが目を引きます。
RSA_Tomahawk_006.jpg
コンデンサの容量について、
僕がぺるけさん設計のFET差動ヘッドホンアンプを製作した時、
デカップリングのコンデンサ容量を増やしていくごとに低音に大きな改善を実感できたため、
当機はいかにも音が痩せそうな単4電池2本の低電圧駆動ながら
音の厚みを維持する改善効果があるのではないか…などと想像したり。

裏面。cMoyヘッドホンアンプ並のシンプルな回路でびっくり。
RSA_Tomahawk_007.jpg
こんな少ない部品で良い音が聴けるのだろうか…と若干不安になります。
RSA_Tomahawk_008.jpg

当機の使用部品については、
アルプスRK097、日開のトグルスイッチ、パナソニックのMシリーズ電解コンデンサなど、
高信頼の日本製部品が多用されており、品質に対するこだわりが感じられます。



iPod nano4thと束ねて、一週間くらい聴いてみました。
RSA_Tomahawk_010.jpg
イヤホンはIE8、ImageX10、hf5をローテーション。

一聴して、あきらかにcMoyとは比較にならないほど音が良いです。
低電圧駆動のハンデをものともしない空間表現の上手さと、全域のバランスの良さに驚き。
当然ノイズも皆無で、ギャングエラーもありません。
ローゲイン設定が1倍との事ですが、ボリューム9~10時くらいの位置で丁度良い音量になります。(僕の環境の場合)

僕の手持ちの他のポータブルアンプと比較すると
力強い音圧でガツガツ聴かせるAMB mini3のようなタイプとは正反対の、雰囲気重視でさらっと自然にまとめている優等生で、
音の分離よりも全体感を意識した音作りをしている印象。
低電圧駆動という不利な条件をネガティブに持って行かないプロの仕事というものを実感させられました。


音質傾向はわかりやすいウォーム系で、高音が少し少なめに感じますがトータルではバランス良く、
痛い音が入ってこないように巧みな調整がされている印象。

これは非常に僕好みの音傾向なのですが、
現代風の高い分解能を追求したアンプの音を好む人には合わないと思われます。

また、IEM専用と謳っているだけあって、ヘッドホンでのリスニングは厳しいでしょうし、
ER-4Sのような高インピーダンスのイヤホンも満足に鳴らせない可能性があります。

ポータブルアンプという機器の大テーマ「高インピーダンスのヘッドホンを鳴らす」という仕様を大胆に切り捨てた結果、
限定的なシチュエーションで最高のパフォーマンスを発揮する当機が生まれたというわけで、
ガレージメーカーの試みって面白いなー、と思います。


The Tomahawkと僕の手持ちのポータブルアンプで比較してみると、
JDS Labs cMoyBBとは比較にならないほど良く、AMB Mini3やSound Potion Monolithとは好みで使い分けられる感じ、
Graham Slee VoyagerやCorda Stepdanceには差を開けられてしまうけど、
軽量小型で取り回しに優れ、電池交換もほぼ不要という点から
ある程度限定的ですが「気軽に持ち歩けてメンテナンスも皆無で、音が良い」という、ポータブルアンプの要求仕様を満たした優秀な製品だと感じます。


当機は間違いなく良いアンプなのですが、
Ray Samuels Audioの製品は一貫して価格設定が高めに感じるため、
コストパフォーマンスという点でひっかかるかもしれません。

The Tomahawkを新品で購入する場合の価格は295ドルで、
さらにここから送料が追加されるので3万円を超える価格となります。
(僕は国内で中古品を購入しましたが)
ポータブルアンプをはじめとした小型アンプの常として、
大きいアンプと比較し設計にゆとりがないため音質的に不利になりがちという事実があり、
The Tomahawkが3万円に見合った音質かというと、ちょっと考えてしまう所です。

しかし、ポータブルアンプの世界では大は小を兼ねませんから、小型化と音質の兼ね合いに納得できるならば、他に代替となるアンプがそうそう無いというのも事実。

ちなみに、ポータブルオーディオユーザーの界隈では、
もう少しお金を出してSR-71Aを注文する人が非常に多いようですが。



2013年の今となってはDAPも大きく進化しており、わざわざポータブルアンプを持ち歩かなくても十分な高音質を得られる良いDAPが多くリリースされているので、
上記のようなアナログのポータブルアンプはさらにニッチな立場になりつつあるようです。

当記事「The Tomahawk」がリリースされた当時の2006年は
僕が初めて買ったiPodの音があまり良くなかった事を覚えていますので、
The Tomahawkを介したDAPの音質改善効果はさぞ衝撃的だったのだろう…と想像つきます。

僕はヘッドホンアンプが大好きなので、
なんとか小型のポータブルアンプと小型のDAPを二段重ねで持ち歩ける環境を構築したいと思っています。
現状の代替となるDAPを選べずにiPod nano4thを愛用してきましたが、
近年ようやく気になるDAPがリリースされてきたため、
そろそろ乗り換えてみたいなー…と思う昨今。

現状、僕が気になっているのは「FIIO X3」「iBasso DX50」で、
世間の評価が固まってきた頃に判断したいと思います。
iriverのAK100がラインアウト出し対応してくれたらベストなんですけども。(mod抜きで)

2013.07.01

【ZEPHONE Q3 Portable Headphone Amprifier】いわゆる中華クローンアンプ

ちょうど一年前ほどの出来事となりますが、
ZEPHONEという中華オーディオメーカーが販売している「Q3」というポータブルヘッドホンアンプを
TAOPAO代行業者を介して手に入れました。
代行手数料込みで12000円程度だったと思います。

ZEPHONEといえば、オヤイデ電気が代理店をしているので
イヤホンのリケーブル類を販売しているメーカーとして認識している方も多いと思います。

■国内の公式ページはこちら

中国本土では、当機Q3の他にもいくつかのヘッドホンアンプを販売しているようです。
Zephone_Q3_002.jpg
アンプを買ってみた理由はズバリ、
当機は僕が愛用しているヘッドホンアンプのクローンということで、聴き比べしてみたかったからです。
Zephone_Q3_003.jpg

そのクローン元とは、Graham Sleeのポータブルヘッドホンアンプ、Voyager。
Zephone_Q3_004.jpg
据え置きヘッドホンアンプのSoloと合わせて、やたらとコピーされているGraham Sleeのアンプ…。

見ての通り、サイズと機能がほぼ同じ仕様となっています。
Zephone_Q3_005.jpg
クローン元のVoyagerはハモンドのケースを使用していますが、
Q3は安っぽいビニールケースで、プリントも粗雑な感じ…(とても軽いという利点はあります)
Zephone_Q3_006.jpg

クローンアンプだけに、全く同じ仕様となっています。
9V電池で駆動する点、USBとACアダプタで外部電源駆動できる点も同じ、
CONTOURスイッチが付いている点も同じ。
Zephone_Q3_007.jpg

Voyagerとの比較。
Zephone_Q3_008.jpg
ご覧のとおり、回路は完全コピーのようです。

が、裏面の積層セラミックコンデンサの実装が省かれていました。
Zephone_Q3_009.jpg

使われているパーツ類は、本家Voyagerと比較して、ご丁寧にも全てグレードの低いものが使われています。
Zephone_Q3_010.jpg
■ボリューム
VOYAGER:RK097  Q3:メーカー不明
■抵抗
VOYAGER:金属皮膜抵抗  Q3:カーボン抵抗
■スイッチ
VOYAGER:アルプス製  Q3:メーカー不明
■DCジャック
VOYAGER:スイッチクラフト製  Q3:メーカー不明
■電解コンデンサ
VOYAGER:パナソニックAMX&ルビコンZLH  Q:ルビコンZLH&ルビコン汎用品
■フィルムコンデンサ
VOYAGER:Arcotronics/KEMET R82  Q3:メーカー不明

などなど。
Zephone_Q3_011.jpg

オペアンプ類は本物のようです。
Zephone_Q3_012.jpg
Zephone_Q3_013.jpg

肝心の音はどうか…というと、やはりほぼ同じ回路のアンプなのでかなり似ています。

しかし、積層セラミックコンデンサの実装を省いたためか、パーツのグレードの差か、または他に理由があるのか、
音の深みが圧倒的に足りていない印象で、VOYAGERで聴いている時のような音の実体感が無く、
薄っぺらな感じがあり、グレード的にかなり落ちる印象です。

当機を購入して聴き比べたことで中華クローンアンプのいい加減さを肌で理解できたため、
以降、この手のアンプへの興味と幻想が薄れていき、
中華系アンプ脱却のきっかけとなりました。

同時に、当機をはじめとした設計元への配慮が無い無法なクローンアンプに興味を持った自分を恥じ、反省し、
当機紹介の件はお蔵入りにするつもりでしたが、
自分の中で一区切り付けておきたいと思ったため、書いておきます。


追記となりますが、
ZEPHONEがリリースしているポータブルヘッドホンアンプのうち、
当機Q3の他にハイエンドクラスとなる「Q7」というものが売られており、
こちらは「Ray Samuels Audio SR-71A」のクローンのようです。
しかし、こちらも期待できる音ではないと思うので、幻想を抱くのはやめておいたほうが良いと思われます。
(機密化されているオペアンプと同じものが使われているとは思えません…)

2013.06.24

【Meier-Audio Corda STEPDANCE】レビュー

先日、中古で手に入れた憧れのポータブルヘッドホンアンプ、
Meier-AudioのCorda STEPDANCEです。
Stepdance_001.jpg
他のアンプと聴き比べつつ音の感想がまとまってきたので、レビューを書いてみます。
Stepdance_004.jpg



Meier-Audio Corda STEPDANCE
Stepdance_015.jpg
■販売:完成品
■サイズ:中型
■バッテリー:9V電池×1
■機能:外部電源駆動、ゲインスイッチ、昇圧モード
■駆動時間:18~20時間(ローカレントモード、500mAhリチウムイオン電池使用の場合)
■音質傾向:シャープ・フラット、分解能が高い


当機はポータブルアンプの限界に挑戦した!と言わんばかりの特筆すべき機能が沢山盛り込まれています。
・音質劣化の原因となるボリュームを使わず、31ステップのデジタルアッテネーターを採用
・シングルエンド接続ながらバランス接続と同等の音質改善が得られるという「Active Blanced Gound」回路採用
・7500μF前後のキャパシタ容量
・電圧を二倍に昇圧して駆動するハイカレントモード搭載
などなど。

音質について
昇圧、外部電源の有無にかかわらず、当機の音質傾向はフラットでモニター的ですが、
非常に高い分解能と贅肉が削ぎ落とされたかのような付帯音の無さが特徴で、
デジタルアッテネーターと「Active Blanced Gound」回路による音質改善効果なのだろうな、というのが想像つきます。

特に分解能の高さは僕の手持ちのポータブルアンプの中でも頭ひとつ抜けている印象で、
いわゆる「点音源」の音場表現となります。

結果的に「モニター的」「デジタルっぽい」イメージが付加され、「艶っぽさ」「生々しさ」というものが皆無なので、
人によって好き嫌いが分かれる音傾向と思います。

テクノを筆頭としたデジタル音源とは非常に相性が良く、シャキシャキと小気味よいノリの良さが他に替えがたい魅力です。
反面、生演奏やボーカルの音源を聴くには素っ気なさ、余韻の無さ、点音源が悪影響となり、聴いていて楽しくない、リラックス出来ない、という印象もあります。

据え置き向けのヘッドホンを鳴らせなくもないですが、当機に限らずポータブルアンプの常として、
あくまで「イヤホン・ポータブルヘッドホン」を鳴らすために作られたアンプなので、据え置き用のアンプと比較すると見劣りするのは仕方ない所。

音量調整について
イヤホンで聴く場合、ローゲイン設定でもかなり音量が大きめで、
使用イヤホンによっては、ボリューム最低位置付近で丁度良い音量…という事があります。

デジタルアッテネーターの利点として、ギャングエラーが無いという特徴が挙げられますので、
ボリューム最低域でも問題なく使用できるのは良いです。

しかし、据え置きのDACのDAC-OUTから入力信号を受け取り、イヤホンで聴く場合、iPodなどよりも音量が大きくなりますから、
ボリューム最低位置でもうるさい…という事があるため、据え置き環境でも使いたい場合は、ソース側で音量調整をしてやる必要があり、このあたりはなんとかしてほしい所。


昇圧モード・駆動時間について
ポータブルで最高の音質を手に入れたい場合はハイカレントモードでの駆動が推奨されるのですが、
消費電流があまりに多すぎて、実用性に欠けます。
(ローカレントモードは25mA、ハイカレントモードは50mA)
例えば、200mAhのニッケル水素電池&ハイカレントモードで運用した場合、3~4時間でバッテリーが切れる計算となります。
さらに、当機には充電機能がありません。

よって、僕は実用性を重視してローカレントモードでの駆動で運用しています。

ローカレントモードで駆動した場合でも、ニッケル水素電池を使用した場合は10時間も持たない大食いアンプであることは変わらないので、
リチウムイオン電池の出番です。

このSoshineのリチウムイオン電池はかなりサイズが大きく、僕の手持ちの他のポータブルアンプでは運用が難しいため使っていなかったのですが、STEPDANCEには無理せず収める事が出来ました。
後継機の2STEPDANCEの電池収納スペースは当機より狭めのようなので、こういう地味な利点はありがたい。
この電池は500mAhの容量があるので、18~20時間程度の駆動が可能です。

外部電源駆動について
6V~15Vの安定化DC出力による外部電源駆動が可能です。
DC端子は1.3mmのため、日本国内で流通しているACアダプタを使用して駆動する場合は、DC端子を2.1mm→1.3mmに変換してやる必要があります。(秋月電子などで変換プラグが売られています)

STEPDANCEに外部電源を使用する場合、電池が入っていても外部電源の入力が優先され、
必ずハイカレントモード(2倍昇圧)で駆動する仕組みです。

15vのACアダプタを使用した場合、据え置きヘッドホンアンプ並の「15V正負電源」による駆動が実現可能。
自宅用のイヤホン向けアンプとして、高いポテンシャルを有しています。

ただし、STEPDANCEに使用されている電解コンデンサの耐圧は16Vなので、安全性を考慮すると、12VのACアダプタを使用するのがベストと思います。


まとめ
STEPDANCEは意外と個性が強く、好き嫌いが分かれそうなアンプですが、
唯一無二とも言えそうな魅力を持っていることも事実で、とても気に入りました。

ダイナミック型イヤホンと組み合わせるとバランスが良くなり、ノリの良さも際立って素晴らしいのですが、
あえて繊細な音傾向のBA型イヤホンを組み合わせて、シャキシャキした音を楽しむのも良し。

個人的にはもう少しサイズが大きくても良いので、充電機能を付けてくれたら…と思うのですが、
Meier-Audioが過去にリリースしてきたポータブルヘッドホンアンプは一貫して「9v電池一本による駆動」「充電機能なし」という仕様となっているので、
開発者の徹底したこだわりがあるのでしょうね。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。