2015.11.22
Audio Alchemy「Dac-in-the-box」レストア
約20年前のコンパクトなDAC、「Dac-in-the-box」。
オークションで安く手に入れることができました。(中古品)

米国のオーディオメーカーAudio Alchemyは
安価ながら音の良い製品を作るという事で
一定の評価を得ていたらしい。

2015年現在もCD規格(16bit/44.1kHz)は主流なので、
USB-DDCを通せば僕の環境で使うことができます。

実用にあたって、
容量抜けが進んでいると思われるDAC本体の電解コンデンサを全交換、
リフローで熱をかけすぎてしまった影響と思われる型崩れのフィルムコンデンサを交換、
ついでにRCAの出入力端子を交換して、リフレッシュ。



基板の一部に傷が付いてるのは、ケースから取り出すために手を尽くした結果。
ケース内径に対して基板が大きすぎたようで、内部で基板がたわんでいるほどでした。
(どうやって基板を入れたんだろう…?)
電源は±12VのDC出力を持つACアダプタ。
3.5mmステレオミニプラグで接続するという珍しい仕様。


DAC本体に保護ダイオードが入っているものの、
電源プラグを少し引っ張っただけで極性が反転する仕様にリスクを感じます。
(この仕様が原因で故障が頻発したとか)
ネット上で回路図とレストア例が公開されていた
別売りのグレードアップ用電源「Power Station ONE」を参考に電源ユニットを自作。
シンプルな整流回路で、安定化はDAC本体のレギュレーターで行っているようです。

少し欲張って、コンデンサ容量を増量しています。

接続ケーブルはHA16と同様、切り売りのVCTF線を加工して製作。


スイッチも追加して、使いやすさUP。

アンプを経由してスピーカー環境で音出ししてみると
古い製品は性能が低い…というイメージが一発で払拭される第一印象の良さ。
腰の座った低域、熱気を感じる大人のサウンド、僕好みです。
今まで聴いてきたDACの中では、Musical FidelityのV-DACに近いイメージ。
HEGEL HD10やCHORD QUTE HDあたりと比較してしまうと物足りない所があるのも事実ですが、
とても古いローエンドクラスの製品がこんなに心地よく鳴ってくれるのか…というカルチャーショック、嬉しい驚きがありました。
分解能は決して高いとは言えないし、
歪み率などの特性も現代の機器より劣っているのだと思いますが
直感的に「いい音だな」と思えるようなツボをしっかり抑えた音作り、
物量や新しさだけでは型にはめられない
プロのオーディオメーカーの仕事というものを再確認させられました。
オークションで安く手に入れることができました。(中古品)

米国のオーディオメーカーAudio Alchemyは
安価ながら音の良い製品を作るという事で
一定の評価を得ていたらしい。

2015年現在もCD規格(16bit/44.1kHz)は主流なので、
USB-DDCを通せば僕の環境で使うことができます。

実用にあたって、
容量抜けが進んでいると思われるDAC本体の電解コンデンサを全交換、
リフローで熱をかけすぎてしまった影響と思われる型崩れのフィルムコンデンサを交換、
ついでにRCAの出入力端子を交換して、リフレッシュ。



基板の一部に傷が付いてるのは、ケースから取り出すために手を尽くした結果。
ケース内径に対して基板が大きすぎたようで、内部で基板がたわんでいるほどでした。
(どうやって基板を入れたんだろう…?)
電源は±12VのDC出力を持つACアダプタ。
3.5mmステレオミニプラグで接続するという珍しい仕様。


DAC本体に保護ダイオードが入っているものの、
電源プラグを少し引っ張っただけで極性が反転する仕様にリスクを感じます。
(この仕様が原因で故障が頻発したとか)
ネット上で回路図とレストア例が公開されていた
別売りのグレードアップ用電源「Power Station ONE」を参考に電源ユニットを自作。
シンプルな整流回路で、安定化はDAC本体のレギュレーターで行っているようです。

少し欲張って、コンデンサ容量を増量しています。

接続ケーブルはHA16と同様、切り売りのVCTF線を加工して製作。


スイッチも追加して、使いやすさUP。

アンプを経由してスピーカー環境で音出ししてみると
古い製品は性能が低い…というイメージが一発で払拭される第一印象の良さ。
腰の座った低域、熱気を感じる大人のサウンド、僕好みです。
今まで聴いてきたDACの中では、Musical FidelityのV-DACに近いイメージ。
HEGEL HD10やCHORD QUTE HDあたりと比較してしまうと物足りない所があるのも事実ですが、
とても古いローエンドクラスの製品がこんなに心地よく鳴ってくれるのか…というカルチャーショック、嬉しい驚きがありました。
分解能は決して高いとは言えないし、
歪み率などの特性も現代の機器より劣っているのだと思いますが
直感的に「いい音だな」と思えるようなツボをしっかり抑えた音作り、
物量や新しさだけでは型にはめられない
プロのオーディオメーカーの仕事というものを再確認させられました。
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2015.11.04
STRV's工房さんのヘッドホンアンプ「HA16」製作
「HA10mini」で有名なSTRV's工房さんの新作ヘッドホンアンプ基板。
BISPAで委託販売されているものを注文し、組み上げました。

詳細はこちら。
--------------------
■BISPA(委託販売):HA16 PCB(Rev.1.0.)
https://bispa.co.jp/1639
■STRV's工房:HA16基板取説
https://dl.dropboxusercontent.com/u/1020337/STRVs_Studio/HA16/index.html
--------------------

当機HA16は
2回路入りオペアンプ「5532」シリーズのために最適化された
モノラル構成のヘッドホンアンプ基板で、
ステレオで聴くために2枚セットで頒布されています。

オペアンプの4回路中3回路をバッファに使う
「Triple the Current to a Load」という回路構成で、
いかにもパワフルそう。
HA10miniと違い半田付け難易度は低いものの、
安定した正負電源を別途用意する必要があるため
First DIY向けではありません。
今回は低予算で組み上げたかったので、
手持ちのデッドストックから部品流用しつつ、
電源部はLeijineで通販購入していたレールスプリッター基板
「DCfltr-spltr」を採用。

スイッチングACアダプタの24V単電源から
TLE2426を通して±10vの正負電源を作る電源基板で、
ポリスイッチによる過電流防止と
LM317+CRフィルタによるノイズ除去機能が含まれています。
HA-16の推奨電圧±12~15Vに少し届かないけれど、
「気に入ったら、あとで電源部だけ交換してもいいかな」と気楽に構えられるのが
電子工作の楽しい所。
DCfltr-spltrの詳細はこちら。
--------------------
■Leijine
http://leijine.com/
--------------------
注文時についてくるマニュアルには
丁寧な回路解説も記載されていて、
読み物としても楽しい。
デッドストックのプラケースに入れて、
お手軽な正負電源ユニットが完成。

3.5mmステレオミニケーブルでアンプ本体に接続するつもりだったけれど
ケーブル抜き差しの時に極性が反転するリスク対策を怠っていた事に気付き、
少し予算を追加して、DIN-3Pケーブルを接続する仕様に変更。



HA-16基板をテイシンTC-10に収納して、
小さなセパレートヘッドホンアンプ「HA-16」が完成。



ケースサイズに余裕が無さすぎて、
基板を少し削ったり、構成部品の配置に工夫が必要でした。

プリアウト端子を追加して、スピーカー環境でも使えるようにしています。


音楽を再生してみると
回路を見た時に想像したイメージに近い出音で
ローノイズかつ嫌味のないストレートなスッキリ系サウンドという第一印象。
高インピーダンスのヘッドホンでも音痩せしない余裕が感じられます。

BISPAで取り扱われているボリューム類はギャングエラーも少なく重宝しているのですが
今回は外れだったのか、半田付けで熱をかけすぎてしまったのか
当機の場合は小音量時のギャングエラーが多く、イヤホンで聴く場合はストレスになります。
HA10miniとサイズ比較。

甘栗パック並の小ささにご満悦。

BISPAで委託販売されているものを注文し、組み上げました。

詳細はこちら。
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■BISPA(委託販売):HA16 PCB(Rev.1.0.)
https://bispa.co.jp/1639
■STRV's工房:HA16基板取説
https://dl.dropboxusercontent.com/u/1020337/STRVs_Studio/HA16/index.html
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当機HA16は
2回路入りオペアンプ「5532」シリーズのために最適化された
モノラル構成のヘッドホンアンプ基板で、
ステレオで聴くために2枚セットで頒布されています。

オペアンプの4回路中3回路をバッファに使う
「Triple the Current to a Load」という回路構成で、
いかにもパワフルそう。
HA10miniと違い半田付け難易度は低いものの、
安定した正負電源を別途用意する必要があるため
First DIY向けではありません。
今回は低予算で組み上げたかったので、
手持ちのデッドストックから部品流用しつつ、
電源部はLeijineで通販購入していたレールスプリッター基板
「DCfltr-spltr」を採用。

スイッチングACアダプタの24V単電源から
TLE2426を通して±10vの正負電源を作る電源基板で、
ポリスイッチによる過電流防止と
LM317+CRフィルタによるノイズ除去機能が含まれています。
HA-16の推奨電圧±12~15Vに少し届かないけれど、
「気に入ったら、あとで電源部だけ交換してもいいかな」と気楽に構えられるのが
電子工作の楽しい所。
DCfltr-spltrの詳細はこちら。
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■Leijine
http://leijine.com/
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注文時についてくるマニュアルには
丁寧な回路解説も記載されていて、
読み物としても楽しい。
デッドストックのプラケースに入れて、
お手軽な正負電源ユニットが完成。

3.5mmステレオミニケーブルでアンプ本体に接続するつもりだったけれど
ケーブル抜き差しの時に極性が反転するリスク対策を怠っていた事に気付き、
少し予算を追加して、DIN-3Pケーブルを接続する仕様に変更。



HA-16基板をテイシンTC-10に収納して、
小さなセパレートヘッドホンアンプ「HA-16」が完成。



ケースサイズに余裕が無さすぎて、
基板を少し削ったり、構成部品の配置に工夫が必要でした。

プリアウト端子を追加して、スピーカー環境でも使えるようにしています。


音楽を再生してみると
回路を見た時に想像したイメージに近い出音で
ローノイズかつ嫌味のないストレートなスッキリ系サウンドという第一印象。
高インピーダンスのヘッドホンでも音痩せしない余裕が感じられます。

BISPAで取り扱われているボリューム類はギャングエラーも少なく重宝しているのですが
今回は外れだったのか、半田付けで熱をかけすぎてしまったのか
当機の場合は小音量時のギャングエラーが多く、イヤホンで聴く場合はストレスになります。
HA10miniとサイズ比較。

甘栗パック並の小ささにご満悦。

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