2013.02.04

【AMB Labs M3 DIY Headphone Amplifier】改修レポート

MOUSERで注文した部品が到着して
念願のObjective2製作準備が整いました。

が、その前に、いくつかやりたいことがあります。

手始めに、昨年に製作したAMB Labsのヘッドホンアンプ、
M3の改修を行いました。
amb_m3_015.jpg


このM3ヘッドホンアンプ、そろそろレビュー記事書こうかな…と思っていた頃なのですが
製作後にいくつか気になる点が出て来ました。
以下のような点です。

・ゲインが少々高いのが気になる
・やや硬質な音印象で、僕の好みの音傾向ではない
・一部の内部配線の強度が不安
・ヒートシンクを足付きタイプのものに変更したい


まず、ゲイン設定について、
AMB公式のパーツリストのデフォルト設定は「利得11倍」となっています。
ぺるけさんのヘッドホンアンプや、LEIJINEさんのヘッドホンアンプの初期利得設定がかなり低め(2~3倍程度)であることを考えると、これは相当に高いことがわかります。

高インピーダンスのヘッドホンを楽々ドライブできる!というのが高ゲインの利点…らしいのですが、
利得2倍設定のLEIJINE A496 type1で、僕の手持ちの高インピーダンスヘッドホン、
k702、HD650が余裕でドライブできていることを考えると、やはり利得はほどほどで十分のようです。

僕のM3は7倍の利得設定で組み上げたのですが、
最もノイズを拾いやすい低インピーダンスヘッドホン、MDR-Z1000を接続した時に
ごくごくわずかにフロアノイズが聴こえるのが気になっているので、
利得7倍⇢5倍に下げて、ノイズ低減と音量調整バランスの改善を計ります。


次に、「僕の好みの音傾向でない」という点。

柔らかく聴き疲れのない、僕好みの素晴らしい音を聴かせてくれる「ぺるけ式FET差動ヘッドホンアンプ」という比較対象があるため、
つい神経質で硬質な音が耳に入ってくると、気になってしまいます。

僕のM3にはアナログデバイセズのハイエンド・オーディオ向けオペアンプ、
AD8610を3枚載せているのですが、
寒冷系で固めの音印象で、音の分離と表現力が優れている印象です。

これはAD8620を載せたLEIJINE A496 type1の音イメージと被るところがあり、
このオペアンプの音質特徴で、M3の出音に深く関わっているのだな、と確信しました。

よって、オペアンプを変更すれば僕好みの音質変化が期待できそうだ!と思い、
ちょうどその時MOUSERで安く売られていた、以前から気になっていたオペアンプを注文しました。
amb_m3_030.jpg
とうとう買ってしまったOPA627AP 三枚(下段)

(注文当時は1750円で売られていたのですが、2月に入って値上げになったようです。)
※2/11現在、RSコンポーネンツで1700円で販売中です。安い。

「とりあえずいい音を聴きたいから、OPA627に差し替えればいい」という安直な考えが嫌だったので
スルーしてきたのですが、
M3は自分で組み上げたヘッドホンアンプだし、
このくらいの贅沢も許されるんじゃないかな…!と考えを改めた次第。
市場価格比で安く売られていたというのが後押しになりましたが。

僕のM3は、リニア電源ユニットSIGMA11から、安定化された24Vの直流電圧を受け取って駆動する仕様となっており
各チャンネルのオペアンプに流れる電源電圧を測定した所、22vの電圧が流れている事を確認できます。
これは、OPA627を始め、様々なオペアンプの実力を引き出すのに十分な電圧であり
差し替えの効果も十分に期待できる!…はずです。


というわけで、M3のケースを開けて
気になる点を改修していきました。

そのうちポッキリ行きそうな直配線部をグルーガンで固め、
amb_m3_033.jpg

MOSFETにネジ止めするヒートシンクを足つきタイプのものに変更し、グラつかないように改善。
amb_m3_031.jpg

ゲイン設定用の抵抗を交換し、利得を7倍から5倍に変更。
そしてオペアンプをAD8610からOPA627APに差し替えて、
amb_m3_032.jpg


改修完了!
amb_m3_034.jpg
さらに、半固定抵抗器を調整し、
各チャンネルに流れる電流量を15%増やし、低インピーダンスヘッドホン向けのグレードアップを図りました。


以上の改修で、
利得を下げたことによりMDR-Z1000接続時に無音状態でごくわずかに聴こえていたフロアノイズが消失し、ボリューム調整がしやすくなり、内部配線とヒートシンクを固定したことで、より安心して使えるようになりました。


そして、オペアンプをAD8610からOPA627APに差し替えた音質変化ですが、想像以上に変化が大きく、
鳴らし始めの数十分は高音が荒れていて不安だったものの、
すぐに落ち着いて来ました。(本来の音になるのはもう少し通電が必要そう)

一聴して低音が豊かになり、高音は適度に刺激が抑えられたため、理想的な僕好みの音バランスになったように思います。
フラットではない印象。

聴きこめば聴きこむほどに、強烈に音の実体感を意識させられる印象で、
抽象的な表現となりますが、「音楽性が高い」音作りと感じます。
オペアンプの差し替え程度で、このような変化が得られるとは思いませんでした。

OPA627はとにかくべた褒めの記事が多く見られるため、
「高ければ高いほどいい音」の思い込みに囚われているのではないか?と思っていたりして、
注意深く、かなり疑ってかかったのですが…
僕が間違ってました。OPA627の音、大好きです。


地味な改修でしたが、効果は想像以上に大きく、
大成功でした。

1月は、ややハイペースに色々作りすぎた感があるので、
今月はちょっとずつ、じっくり味わいながら電子工作していこうね…
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